06-30-2006 (金)

§ 文月へのカウントダウン

 流れたおデエトのお知らせと共に「タカラヅカって興味ある?」とのお言葉。

 なんか7月の週末は予定がどんどん埋まります。いいんだけど、大丈夫かな自分。倒れないように気を付けないと。

 ってか一番差し迫ってるのはスタジオ入りじゃないですか。個人練足りてねえ。今週中に1度はカラオケで練習しようと思ってたのに(*1)

§ don't ask why.

 実際日本語ではあまり厳密に区別して使われていないが、『何故』=『why』、『どのように』=『how』と区別すると。

 自然科学というのは『どのように』に答える方法論であって、『何故』には答えない。
 故に、「何故なのか」と問う者は、その瞬間、科学者ではない。

 たぶん、『何故』の答えは知り得ないんじゃないかと。

 それでも『何故』の誘惑に勝てなかった時、行き着く先が神秘主義だったり信仰だったりするんじゃないかと。それはニュートンの昔から(*2)

 別に責める権利も筋合いもありはしないけど、なんかがっかり、というだけの話。

*1: 声がでかいからカラオケ程度の遮音では足りないんだけど、行かないよりはましかと
*2: それとももっと昔からか?

06-28-2006 (水)

§ 脳髄ふわふわ

 昨日、柚楽弥衣という人の歌を聴きに。渋谷のOBIというバー。ホテル街の中、判りづらい場処だけれども、異様に音響が良くてびっくり。ライヴハウス的音響ではないとは思ったものの、幕間(というのか)に流れるBGMの音が軽く笑えるぐらい良い。スピーカ幾つ使ってるのか。
 因みに歌以外は全部打ち込みのカラオケ状態ライヴであったものの、『声』を聴く為に行ったのだし、それに、あの音響なら無問題。

 柚楽弥衣氏は「体調が良くない」と云っていたけれど、それでも初めて聴く生の声は素敵。あの声はかっこいいなあ。僕自身の体調も絶悪(*1)だったので、それが無ければほんとに良かったのだけどな。
 不思議なマイクを使っていた。細い配線からそのままの細さで繋がってるような。『ガワ』が無いように見えるもの。

 発声の話なども少し聞けたりして。「『い』の音は笑うときの表情で出すから、その音で声を出すと喉や胸の辺りまでリラックスできる」とか。一寸スピリチュアル系。でも僕がそういうの好きなのは旧知の間柄の方は御存知かと。今度スタジオ入ったらやってみようかなー。誰も僕にそういうのは求めてなさそうだけど。

§ 無理が通れば道理引っ込む

 根拠も後ろ盾も論理的裏打ちも無く、ただ欲求を叫ぶ者が一番強いのかも。
 絶望するには充分な命題ではある。誰か否定して。

 『人間』なんていらないんだ。

*1: スタンディングだったら確実に倒れてたぐらいには

06-26-2006 (月)

§ 「頭が、変」

 赤く染めた髪の色が落ちてきて、根元も黒くなってきたので染め直すことに。取り敢えずふと思い立って頭の右半分だけ赤で染めてみた。一応左側は赤みがかった金髪、右側がオレンジに近い赤、という感じ。これはこれで悪くはない、と思う。

 で、調子に乗って黒の染髪料を買ってきて、左側を染めることを思い付いた。頭の中で思い描いていたのは、右側が明るい赤、左側は黒に近い茶、という感じの像。

 が。
 実際染めてみた左半分は見事なまでの灰色に。何と云うか、『ロマンスグレイ』とでも表現したい色合い。そして中央辺りにはどちらにも染まらず金色の地帯が。正面から見ると右側の赤から黄色を経てだんだん色味を失っていって灰色へのグラデーションというところ。まあ……灰色の髪もヴィヂュアル系っぽい、と云えば云えなくもない……のか?

 現在、目覚めて鏡を見る度に自分の姿に大受けである。「アシュラ男爵かよ」「『頭がおかしい』とはまさにこのことだ!」などと1人で云っては大笑い。そういう意味でも確かに頭はおかしいかも知れない。でもおかしいものはしょうがない。普段は帽子を被っているので然程目立たないが、帽子を取るとこう、何とも云い難い不自然な色合いなので、色が落ちないうちに会う機会のある方は注目及び突っ込みをして頂きたい。

 実際仕事場では変に気を遣われているのか、誰もきつく突っ込んでくれなくてつまらないので。まあ精神疾患持ちに突っ込むのに勇気が要る(*1)、というのはよく知ってはいるのだけれども。

 因みに、使用した染料はよくこの検索語で来る人もいる『クイスクイス・デビルズトリック』。折角なので使用感なども書いておく(たまにはお役立ち情報も)。
 今まで使ったことがあるのは『レッドムーン』、『バイオレットクライ』、そして今回初の『ブラッククロウ』。どれもお手頃価格だし(税抜き250円!)、素手で扱える上にトリートメント効果付きで、ブリーチの上から何か色を乗せたい人は試す価値があるかも(但し、『バイオレットクライ』は除く。理由は後述)。

 『レッドムーン』は、(しっかり脱色した髪、という前提だけれど)かなり染まる。正直、予想以上に染まるんじゃないかと思う。僕の元々の髪が脱色しても赤みが強いタイプなので、それもあるのかも。でも、その辺の高い染料よりいい赤が出るし、保ちもいい気がして、おすすめ。香りも個人的にはこれが一番好きかな(使い慣れているからかも知れないけれど)。

 『バイオレットクライ』は……香りはいいのだけれど……。
 はっきり云うと、一寸驚くぐらいに、染まらない。紫色は流したら全部流れて消える。トリートメントのついでに色が付いたらラッキー、ぐらいの気持ちなら使ってもいいかも。

 そして『ブラッククロウ』。単純に髪の色が暗くなるのかと思ったら、赤みが消えて灰色に。2回分使ってしっかり染めれば黒くなるのかも。ただ、元の髪が赤っぽくて、グレイめの色が欲しい人は敢えてこれを(1度だけ)試してみるのも面白いかも。僕の場合は「暗くなる」というより、「赤みが消える」という感じだったので。正直明るさはそんなに変わってないように見える。『ブラック』というより、パッケージの色(灰色)を思い浮かべて頂くと近いかも。

 それから、これは美容師の人に聞いた話なのだけれど、クイスクイスに限らず、最近見掛けるようになった植物系染料は、実はかなり色が抜け難いらしい。僕も、ブリーチし直す時に(その時は多少赤が残っていた)黒くなった根元だけでなく、髪の先までしっかりブリーチ剤で脱染したにも関わらず、少し赤が残った。安いし手軽に扱えるので、すぐ抜けると思いがちだけれど、善くも悪くも意外にしぶとく残る、というのは体験として書いておきたい。

 そして実は今の髪の色もそれなりに気に入ってたりする、というのは内緒。

§ 覚え書き

 二度と書かないかも知れないことを備忘録的に。

 mixiのチェーン日記騒動。一瞬これでmixiやめようかと思った。

 男物の服で合うサイズが全然見付からない(*2)。ので、女物の服が増えていく。異性装趣味、というのとは少し違うと思う。単純に、『男物/女物』と分ける必然性をそもそも感じない、という感覚は、ある。

 新茶の季節。新しく買ってきた抹茶で茶を点てる時に、香りが違うな、と思ったり。
 先日、ダージリンのファーストフラッシュには水出しが適しているという話を聞いた。まああんな高いものに手は出さないのだけれど。でも確かに水出しだというそのお茶は美味しかった。

 今更なのだけれど、『伊賀忍法帖』を読むと、「お前らもう少し茶道具を丁寧に扱えよ」と云いたくなる。いや、いずれ割れると知ってはいても、平蜘蛛の釜をそんな乱暴に……。これだから乱破って奴は。
 そして最近あの時代を扱ったフィクションの中での利休宗匠の扱いが気になっていたりする。柳生の鉱脈は既に恐ろしい勢いで掘り返されているので、次は千家かと。
 因みに僕が(大昔に)習ったのは江戸千家で、表千家の傍流なのだけれど、徳川吉宗と表千家と川上不白の裏事情などを妄想するのは楽しいかも知れない(*3)
 そしてもう相当な期間練習をしていないので、茶の点て方が殆ど我流になってしまっているのは内緒。

 やはり『へうげもの』は手元に置いておくべきか……織部……。
 そして『デトロイト・メタル・シティ』もやはり……。
 侘び、寂び、数奇、ファック、レイプ、SATSUGAI。

 小川一水『老ヴォールの惑星』がどうにもいまいちだったのは何故なのか。ヌルいと感じてしまったのは、イーガンやら神林長平に毒されすぎているのか。もっと非情に! もっと容赦無く! ネタ自体はいいものを使ってる作品が多かった(特に表題作)だけに、余計な『泣き』が入るのが正直鬱陶しい。勿体無い。

 アゴタ・クリストフ『昨日』に言及する力量が無い。

 日記が長い。

 え? もうすぐ6月終わり? あと3箇月ぐらいは6月だと思ってた。

*1: そういう気遣いの無い人はそもそも他人の髪の色などに無頓着だし
*2: 一応身長は170cmなのだけれど。極端に低くはない、はず
*3: 川上不白は江戸千家の祖。吉宗の命を受けて表千家の教えを受け、江戸千家を興した、らしい。さっき調べた。不肖の弟子もいいところだ

06-23-2006 (金)

§ 事務的御報告

 HaloScanのサーヴァ増強に伴い、別データベースに移されていた過去のコメントが閲覧可能に戻りました。2005年6月以前のコメントが見られないのはこちらの事情です。時間と気力体力があれば善処するかも知れません。でも期待しないで。誰も僕に何も期待しないで!(自意識の病)

§ 変われない形があるなら心を溶かしましょう

 薬が増えたよヤッハッハァ。まあ素人目にもあからさまな脳波異常出てたし。

 先日『ヨコハマメリー』という映画を観て、噂だけは知っていた(*1)『メリーさん』のことを考えたりしている。で、最近友人に薦められた天野月子の曲を聴きながらバスの中、雨を眺めてぼんやり考えていると神が降りてきて

『ハードコア・シャンソン』

 という言葉を告げて去っていった。
 その瞬間は「『ハードコア・シャンソン』か! これいけるかも!」と思ったものの、今となっては何がどういけるのかさっぱり。取り敢えずイメージとしてはメタリカ辺りが『サントワマミー』をカヴァーしているような。パンクじゃなくてメタルというのは重要なようなそうでもないような。そういえば我が神・櫻井敦司も『愛の賛歌』をカヴァーしてなかったっけ? 因みに神が降りた瞬間のBGMは『鮫』。この曲のサビのとこでドコドコ連打するドラム(*2)が好き。

 ……どっちかっつーと、イラスト描いてる時に降りてきて欲しいんですけど神様。

§ 『いじめ』と『叩き』

 前回Leiermann氏の件に絡めて適当に思い付きで書いてみたものの、そもそも自分の立ち位置が定まっていないので議論が発散する感じでどうもよくない、と反省。適当にコメント遣り取りの中で見えるものがあるといいなあ、と見切り発車してみたらやっぱり見えねえや、と。Leiermann氏には申し訳ない。

 あくまで僕個人の内面で総括というか、一寸まとめに入ってみると、
「オンラインの『叩き』を『いじめ』と呼ぶことに対する違和感はまだ拭えない」
「それとは別に、ぶっちゃけた話、やっぱりLeiermann氏の対応は『拙い』ものだったと思う」
「でももっとぶっちゃけると、そこで『煽り耐性』が高い人はそもそも『非モテ』にならない気がするし(*3)
「あの切れっぷりは流石にひいたけど、背景を考えると個人的に同情しちゃうのはしょうがない」
「切れっぷりも含め、叩かれる『理由』はあったけど、理由の存在と叩きの正当化は別の話だよな、とも。ただこの辺は整理できてない」
「でもやっぱ『いじめ』はなー……この感覚的なずれを言語化できればいいんだけど。『誹謗中傷』だったらすんなり入ってくるんだけど」
「……やっぱはてな村だから?(結局そこかよ)」
 という感じ。まとめに入ってもまとまりのかけらも無く。

 ほんとまるっきり縁の無い他人だったらスルーしてる話題ではある。他人事としての興味はあったかも知れないけれど。
 現状はLeiermann氏個人の問題、というか、ウェブで関わりを持った『知り合い』の問題としてというのが半分(*4)、『一般論』としてブログの炎上やら閉鎖やら、ヲチの問題として見ているのが半分といったところ。我ながらつくづく立ち位置がいいかげんだな、とは思う。
 ま、いいかげんで何が悪い、とも思ってはいるのだけども(あ、でもLeiermann氏には悪いか。それは個人的に、ごめん←謝って済まそうとしてる)。

*1: 知人や友人の中には実際に見たことのある人もかなりいるらしい
*2: ブラスト系? っつかこれスネアの音なのかな? その辺全然わかんないけど
*3: これは例外も多数ありそうだけど
*4: 実際『日記に書く理由』としてはこちらが大半ではあるが

06-20-2006 (火)

§ Quo Vadis?

 世に溢れるBLゲー乃至は百合ゲーは概ねWindowsのみ対応であるので、Macintosh機しか所有しない僕の選択肢は畢竟以下の3つとなる。

1.Windows機、若しくは(より経済的に現実味のある選択として)Windowsエミュレータを入手し、そこにインストール。
 メリットは自宅で誰憚ること無くプレイできること。デメリットは云うまでもなくコストの高さ。実機を使うなら置き場処も考えないといけないし。

2.実家にある母のノートPCにこっそりインストール。
 メリットは、コストがかからないこと、母のPC管理をしているのが自分なので或る程度の秘匿が可能らしく思われること。デメリットは、いちいちプレイの為に実家まで行かなければならないこと、そして常にばれる危険性にびくびくしていなければならないこと。

3.妹所有のデスクトップ型PCにインストール。
 メリット、デメリットともにほぼ2.と同様。ただ、この場合勝手にインストールしたらばれる可能性がかなり高い。まあ逆に云えば開き直れるのだけれど。

 ……やっぱりエミュレータかなあ。どの程度使えるものなのか、そしてどの程度システムに食い込んでくるものなのか(*1)、知識が無いのでこれから調べないと。コストパフォーマンスも含めて。自作機の方が安かったりしたら笑うし。

 要するにもうBLゲーやる気満々だということで。
 それにしても、毎度々々デファクトスタンダードってやつぁ……。

§ 何とも云えない感じ

 Leiermann氏のはてなダイアリーがプライベートモードになった件について。
 というよりは、そのことから派生して『炎上』やら『閉鎖』やらについて僕が個人的に考えていることを適当に垂れ流し。

 氏個人に対する批判はもう充分に為されたと考え、また別の視点から云えば結局それらはまともな『批判』として氏に「届いて」はいないと思われるので(*2)、僕はひとまず件の記事に対して個別にはあまり云わないことにしようと思う(云っちゃうかも知れないけど)。

 確かに今回の件には(僕は全部を見ていた訳ではないし、誤解もあるかとは思うが)或る意味での『弱いものいじめ』という側面があったのかも知れない、と思う。『脆弱性』のある記事に対して数多くの突っ込みが入り、そこで冷静さを失った対応をしたことで更に付け込まれる、という無限ループ。つまり、失礼な物云いではあるが、『弱いものいじめ』と云ったのはLeiermann氏が『弱者』であった、という意味だ。

 では。
 Leiermann氏が「自分は弱いのだからその辺は斟酌して叩かないでくれ」と云ったと仮定して(*3)、それは有効であるのか? 勿論現状ではそんな言説には有効性は無い、というか、それこそ火に油だと思うのだけれど、例えば今後似たような事例があった場合に「彼/彼女は『弱い』からそっとしておこう」という態度は『アリ』なのかどうか。

 うーん、個人的には『ナシ』な気がするのだけれど。というのは、『リアル(≒オフライン)』の『いじめ』と、オンラインの『叩き』は或る程度別物だと僕が考えているから、というのも多分にあって。
 ただ、その辺はしっかり文章にできるほどまとまってはいないので、取り敢えず保留。例外もあるとは思うし、実際言葉だけでも人はかなり傷付くものではあるし。

 ただ、こういう感じで『公開すること』の難しさやらしんどさを「予め知っている」人たちが増えるにつれて(*4)、なんか今後はSNSの中で友人限定公開の日記とか、プライベートモードのブログとか、そういう小さな『島状』のコミュニティが増えてくような予感がしたり。ま、HTML手打ちでウェブ日記の昔から殆どのサイトは結局ローカル指向だったように記憶してはいるのだけれど。やっと技術が追い付いた、というところ? そして検索のS/N比は上がって、パブリックなネット空間は清浄になってくのかな。個人的にはなんだかつまらないけど。

 ってことで今日もノイズをアップロードしますよ。

*1: Winエミュレータがヴィルスに感染した場合、Macのシステムに影響はあるのか? そもそもWin向けヴィルスに感染という事態はあり得るのか? など
*2: ただ、プライベートモードになって以降、僕には氏の動向は見られないので、現状どうなのか正確なところは判らない。はてなに入会する気も無いし
*3: 或いは他の誰かが「Leiermann氏は『弱者』だからいじめないであげよう」と云ったとして
*4: 理由はそれだけじゃないとは思うけれど

06-16-2006 (金)

§ 更新。

 画像サイト久々に更新。色調補正がどうのこうの、と云っていた蒼星石のイラスト。イヴェントでのお披露目が終わったのでウェブでも解禁。

 「本気で」ファンアートに取り組むのはたぶん初めてなのでいろいろと悩んだりもして。特に元が『可愛い系』だから、自分の絵柄との兼ね合いというのもかなり悩んだところ。そこで器用に『可愛いイラスト』を描けるほど器用ではないし。いずれにせよ、もう出来上がっちゃったものなので、後は見て下さる方に評価を委ねるしか。

 クリックすると大きめの画像が出てくるのでそちらも是非。因みに大きい方でも実際描いてた大きさの5分の1だけれど。ほんとは睫毛とか描き込んでたのだけれど、全部潰れた。その代わり髪の毛の描き込みが下手くそだったところも潰れてくれているので、まあいいか。

§ ローゼンメイデンといえば

 周りで誰も言及していないようなので、もしかしたら僕の感覚がおかしいだけなのかも知れないのだけれど。というかこういうことを云うとものすごい反感を買いそうで怖いけれど。

 でも、敢えて云う。
 ヴィジュアルブック『Rozen Maiden ERINNERUNG』の表紙は酷くないか? 書店で見た瞬間「買ってもいいかな……どうしようかなー」と思っていた気持ちが一瞬で冷めた。

 いや、あの構図自体は素晴らしいと思う。神懸っている、と云ってもいい。各ドールのポーズも含め、完璧だ。文句の付け様が無い。ウェブでサムネイルを見た瞬間にこの本の意匠は天才的だと思った。
 そして、だからこそ……実際の作画レヴェルの低さが際立ってしまうのだ。

 そう。この際もう云っちゃうよ。「レヴェル低い」って。「下手だ」って。だってあからさまにデッサン狂ってるし。何より顔が可愛く描けてない。それって致命的じゃないのか?

 そりゃあれだけひらひらごてごてした服のドールたちが7体、長椅子の細かい装飾も考えたら描く方は軽く絶望してもいい絵柄ではある。実際、現場のスタッフにどの程度の時間が与えられていたのかというのも重要な因子ではあるし、一概に描いた人を責めたい訳ではない。
 けれど、「人形は顔が命」と、秀月のCMでも昔云っていた筈ではないか。確かに納期は大事だろうさ。でも、『ヴィジュアルブック』だろ? それこそ絵が命の本の、しかも『顔』に当たるカヴァのイラストで、あの仕上がりを通しちゃっていいのか? 少なくとも僕はあれを見た瞬間に「描きおろし翠星石・蒼星石A3ポスター」に対する期待が全て消え失せたのだけれど。

 あー、判ってる。同じ条件で僕が描いたとして、あれより『いいもの』は出来ないだろうさ。けど、そんなもんは批判しちゃいけない理由になどならないのだ。「だったらお前がやってみろ」とかほざく人間はプロなんか辞めちまえ。

 それに大体僕は無理な要求をしているつもりも無い。だってトロイメントOPのあの動画を作れたスタッフなら、能力的には絶対あんなもんじゃない筈だ。なのに、あの出来で出してきた、というのは、所謂『大人の事情』とやら(予算とか納期とか人手不足とか)か、ファンを舐めてるかのどちらか、或いは両方だ。

 ぶっちゃけローゼンファンは舐められてるんじゃないか? グッズ出せば幾らでも金落とすと思われてないか? というか、僕が知らないだけで、最近のアニメ界隈というのはみんなこんな感じなのか?

 もしこういう例が特殊じゃないんだとしたら、『電波男』で語られてた理想はもう完全に崩れるよな、と思ったりもする。結局オタクは資本主義の最底辺で搾り取られておしまいじゃん、って。

 ほんとは批判するならするで買ってからするべきだ、というのは或る意味正論なんだろうけど、とにかく今回はあのカヴァイラストでどうしようもなくがっかりしたので。
 繰り返しになるけれど、僕だけがおかしいのか? できれば他の方のご意見も求む。

06-14-2006 (水)

§ 東方の三愚者

 常備薬をケースに入れ忘れたのに気付いたのは家を出て暫く歩いた頃。其処で引き返していればよかったものを。
 そういう日に限って帰りは遅くなったりする。

 たぶん人は割と簡単に死ねる、という気分になったりもする。

 わたしはお喋りな傷口。痛みを主張し人目を引くのが存在意義。名は仮にカスパールとでも。
 晒された左手首はメルヒオール。自己嫌悪に忙しくて生きる暇さえ惜しむ。ナイフを持った右手がバルタザール。後先を考えない衝動。どちらが突出しても待つのは破滅ばかり。だからわたしは平衡を取ろうと痛みを垂れ流す。メルヒオールが安心して眠れる程度に、バルタザールが爆発しない程度に。その限りにおいてナイフは決して致命傷をもたらさない。
 その時はもうメルヒオールは内省の状態で、外界への興味を失っている。「「「「「自己」を否定する自己」を否定する自己」を否定する自己」を否定する……」無限ルーティンでも行っているのだろう。適度な自虐と自己憐憫に浸って安定。そのまま身体ごと沈静状態に陥ってしまわなければ問題無い。この身体の帰る家に辿り着くまで、この状態を保ってくれればいい。
 バルタザールは、当面お気に入りの観念を見付けた様子で、それを弄んでいる。時折自動車に向けて飛び出そうとするのにさえ注意していれば、こちらもどうにかなりそうだ。今回のバルタザールのお気に入り観念は以下のようなもの。

 ぼくのことを「余裕ありますよね」とか「普通じゃないですか」とか云う奴の中からてきとうに1名を選び、手足の腱を切り自由を奪った後眼球をくりぬきその穴に新品の消しゴム(メーカー指定もあるのだが、一応此処では割愛する)をキレイに詰め込んで観察する。そして「かわいそうに」と涙ぐみながら蹴りを入れる。何度も何度も。消しゴムが落ちないようにだけ気を付けて、何度も何度も。ぼくの身体は筋力が弱いし、そもそも人間というのはそう簡単に死なないものだったりするので、そいつは手足の自由がきかないまま長い時間のたうちまわって、最初は大きな悲鳴や罵倒の声だったものが少しずつ小さくなって、だんだん力無いすすり泣きに変わっていき、すすり泣きながらぼくにもうやめてくれと哀願したりもするのだけれど、ぼくは蹴るのをやめない。涙ぐみ、ふるえながら、おびえるみたいに何度も蹴りつける。それとも、愛玩するみたいに。蹴り続けてぼくが疲れ果て汗だくになった頃ようやくすすり泣きの声は止み、肩で息をするぼくの前でそいつは、ゆっくりと、外傷と苦痛と疲労とで、絶望しながら、もう声も出なくなった身体を投げ出すように、ゆっくりと、死ぬんだ。

 そんな訳でわたしは残り2人が各々のルーティンから抜けて突発的な動きをすることの無いように適度な苦痛やら嫌悪やらのイメージ供給に務め、残りの意識を状況把握と身体の制御に集中する。この状態のわたしは開いた傷口。傷が『生きた傷口』である為には本体にも生きていて貰わなければ困る。痛みを訴えるのはその為だ。当面、然程の危険は無い。面倒な行程とはいえ、慣れた作業に過ぎない。家に辿り着き、薬を嚥下する。30分も待てば薬の効果が表れる。

 やがてバルタザールとメルヒオールが沈黙する。そしてかれらの子にして統合者たるわたしもまた。後は乾いて精々瘡蓋が残る程度だ。傷口はこうして自己否定を完了し、痛みともども消えることになる。が、喋る傷口たるわたしは最後に痕跡として言葉を残すことを思い付く。電子情報として残る傷痕というところだ。意味や意義といったものはわたしの知るところではない。こうして残る傷も中にはある、というだけの話。
 そして自身の『痕』をテキストエディタに打ち込み、今度こそわたしは終了する。

 微量であれ、アルコールが僕の判断力を如何に鈍らせるか、という記録、のような気がする。というか、書くかどうかより、書いちゃったこれをウェブに上げる神経のが問題か。

06-13-2006 (火)

§ hookin'

 スタジオ入りした翌日腹筋が筋肉痛になりました。どんだけ弱いですか自分。

§ 脳髄スパイクヒルズ

 筋肉痛が翌日に出るだけましかな、と思ってしまうその発想は既にもう若くないのでちょっとしょんぼりしながら脳波検査。

 結局まだ脳波異常の部分は消えておらず。薬増えるのかなあ。めんどくさいなあ。
 今災害が来たら薬が切れて発作起こして死んだりするのかなあ、などと思ったりもするけれど、それは別に他の慢性疾患を持ってる人でも同じか。糖尿病を患ってたりしたら低血糖で倒れたりしそう。ま、それ以前に健康な人だってごっそり死ぬ訳だし、あんまり変わらないかな。

 彗星ぶつかればよかったのにね。ちぇー。

06-11-2006 (日)

§ いちだんらく。

 趣味のバンド活動、今日は初めてのスタジオ入り。課題曲1曲をみっちり、という感じで。

 流石に最初は緊張したものの、モニタの調整やら何やらしつつ通し演奏3回目ぐらいになってきたら、楽しさが上回ってくるように。きっちり防音されたところで周り全員轟音で楽器鳴らしてる訳で、要するに幾らでもでかい声出していい、と。寧ろ声出して行こう、ぐらいの(体育会系?)。
 ああ、カラオケで足りなかったのはこれか、と。声に負けない音圧。いや勿論それだけじゃないけど。

 そこで気付いた自分自身への課題も幾つか。というか、全体的な力量、と云ってしまえばそれまでだけれど。
 取り敢えず息継ぎの箇所をきちんとして、伸ばすところはしっかり伸ばす。後は何よりもリズムキープ。今回はドラム担当が機械の人なので、そこを基準にすれば絶対ぶれない。ということで、ドラムに合わせる。何かやらかしてもとにかくドラムを基準に立て直す。
 で、音程は……一応マイクの返しと自分の喉と、一緒にやってるメンバーの評価を信じることに。
 滅茶苦茶初心者っぽいけど、そこは実際初心者だから。基本に忠実に。で、やるだけやったら本番では見た目で誤摩化せ! そして後ろのみんな、コーラス頑張って! さっき気付いたけど、4曲中3曲はほんとえらい勢いでコーラス入ってるじゃん。うわ。

 一方その頃、東京都内某所の薔薇乙女オンリーイヴェントでは、散々色校正に苦心した僕のイラストがお披露目されてたらしく。まあ、入賞はできなかった(*1)ものの、委託した方(というか、依頼されたんだけど)からのメールによればそれなりに評判は良かった、とのこと。
 うん、まあ或る程度予想通り。当然僕自身は自分のイラストが大好きでしょうがないのだけれど、タイプとして万人受けはしないかな、という認識もあるし(*2)、そういう好みやら『萌え』やらを吹っ飛ばして圧倒できるだけの実力は、やっぱりまだ無いから。でも、少なくとも委託先の人はすごく気に入ってくれたみたいだし、自分でも薔薇乙女はまだ描きたい気持ちがあるんで、これからも少ししつこくやってみようかと。
 縮小版を近日中に画像サイトに上げるつもりです。初めてのファンアートだ。

 ということで、一段落というよりは一区切りして新しく始まる感じか。なんか珍しく前向きっぽいな。バンドもイラストも次の課題がかなり難所になりそう、ではあるのだけれどもね。

 金にならないことにばっかりほんと意欲的ですね自分。おしごときらーい。

*1: イラストコンテストに出品したんですよ
*2: ましてやローゼンではね

06-07-2006 (水)

§ 障碍者・病人・狂人

 自分がそうであることもあり、いきおい精神疾患とか精神障害のある人たちに触れる機会というのは或る程度(*1)多いと思うのだけれど(基本的に毎日顔を合わせてる訳だし)、改めて思ったりすることといえば。

 善くも悪くも、普通。

 ま、僕が接する相手は1人で外出できるレヴェルの、全体でみたらものすごく症状の軽い一群に入る人ばかりな訳で、閉鎖病棟なんかにいる人とは全然違うんだろうけど。
 でも『精神病』とか『精神障碍者』というのは全然『狂人』ではないよなあ、と。確かに一寸ずれてるし、『健常者』とは微妙に雰囲気違う部分もあるけれど、そんなに『特別』でも『特殊』でもないよな、といつも思う。「ただの病人」。平凡、という言葉を使いたくなるほどの。
 ってかね、たぶん精神科通院とかしてない人の中を探した方が「狂ってる」奴とか見付かり易いんじゃないか、とすら。『普通の精神障碍者』ってほんと普通だから。浪漫主義的な『狂気』とやらはこっち探してもたぶん見付からないよ、と。此処にいるのはただの病人ばかり。

§ 眉毛が上手く描けないと1日気分が良くない

 それにしても僕は陰口や内緒話やつまらない他人の秘密が好きすぎる。実際『他人』には殆ど興味が無い癖に。そろそろお昼のドロドロメロドラマをチェックし始めそうな勢い。『オヤジ』になるのはやだなあ、と思ってたら『おばちゃん』になってしまいそう、という意外な落とし穴。

 色恋沙汰に縁が無いのはこの辺に(も)理由があるのかも、なんてふと思ってみた。

§ 狂ってはいないけど

 あー、やっぱ精神疾患持ちはそんな『普通』でもないわ。いや、ひどい断絶があるって訳じゃないんだけど、なんだろ、何処か独特の空気がある。自分も他から見たらそうなのかも知れないけど。
 『健常者』の方がマシか、と云われるとまたそれは別なんだけど。健康なヒトは鬱陶しいし。

 そして俯瞰で見ると、仕事場の他の病人や障碍者より、髪の毛真っ赤で(しっかり脱色したので思いのほか鮮やかに色付いちゃって自分でもびっくり)スカート穿いてた(*2)僕が見た目では一番「解り易く狂ってる」かも知れない、と思ったり。

*1: どの辺を比較の対象にするかで変わるけど
*2: 下にズボン穿いてますよ。為念

06-02-2006 (金)

§ 生存確認と報告

 イラスト(の色校正)終わってデータ渡して後は6月11日に産業貿易センターでのローゼンメイデンオンリーイベントで皆様にお披露目、の予定。ちなみに僕はいません。その時間帯は初めてのバンド練習なので。けれどついでがあったら紙に出力したやつを見て貰えると嬉しいなあ。イラストコンテストに出品するらしいので、投票してやってくれるともっと嬉しいです。取り敢えずウェブに載せるには大きすぎて重すぎる解像度で睫毛とかちまちま描き込んでるんで、そういうの見て欲しいかな。
 因みに蒼星石を描きました。隅っこにこっそりレンピカもいるのがポイントです。二次創作だからってそんなにがらりと絵柄変えられるほど器用じゃないんで、見ればたぶん判ると思いますよ。そういえばたぶんこれが初めての二次創作、じゃないかな。

 あ、そうそう。
 バンドはじめました(冷やし中華っぽく)。趣味で。
 歌います。何故ならば楽器が弾けないから。そしてまだ歌詞がちゃんと入ってません。いや、一応入ってるんだけど、ちゃんと曲に合わせて出てこないの。実はいっぱいいっぱいです。イラスト終わったから歌の方に集中しないと。まあまずはちゃんと寝て集中力を取り戻すところから。

 それから、また金髪になりました。それに合わせて眉毛は剃って切って描いて、という感じ。このままだと早晩根元の黒が目立ってしょうがなくなりそうなので、来週辺りには赤系で染める予定です。

 そしてISP替えました。今月いっぱいで以前のメールアドレス(hotmailじゃないやつ)が使えなくなります。本来個別にご挨拶するのが筋ですが、いろいろめまぐるしくて軽くおかしくなってるので今は勘弁して下さい。取り敢えず以前からのアドレスも今月中は使えるので、「新しいの教えろ」と一言だけでもメール下されば返信します。一応一寸ずつ御連絡は……したい……なあ……と。
 因みに携帯(PHSだけど)のアドレス及び番号は変わってませんので、場合によってはそちらに連絡下さっても。